よしかわでんき様
HOKUHOKUで電話番号などさまざまな内容から検索
自分の知らない顧客からの問い合わせにもスムーズに対応
よしかわでんきはパソコンの扱いを得意とする電器店だ。販売はもちろん、自店ホームページの運営や、IT講習会の講師までも務める。10年以上前からバロン社の顧客管理ソフト「HOKUHOKU」を導入し、今ではスタッフ全員がHOKUHOKUを使いこなす。高校生の頃からHOKUHOKUに顧客データ入力を手伝っていたという吉川昌身社長の子息、昌宏さん(29)に利用方法やメリットなどを聞いた。
高校時代、顧客データ入力を手伝ったのがHOKUHOKU知るきっかけ
「高校生の頃に約400件の顧客データの入力作業を手伝ったのがHOKUHOKUを使い始めたきっかけ」と昌宏さん。HOKUHOKU導入前は帳簿を使った顧客管理を行っていたという。今でも古いデータは帳簿を読み返すことがある。現在の顧客データは約1000件にまで増え、同店に欠かせないソフトとなっている。
それだけにデータのバックアップ体制は万全を期している。「UNIXサーバーにも保存し、さらにMOでもバックアップをとっている」という厳重ぶりだ。
便利なのは顧客からの電話での問合せた時だという。自分が知らない顧客からの問い合わせがあっても、電話番号を入力して過去の購入履歴を調べ、スムーズに対応をすることができる。電話番号だけではなく、様々な内容から検索をかけることができる点もメリットだという。
よく利用するのは請求書や明細書、見積書の発行。「以前は手書きが多く、かさばって探すのが大変だったりしたものだが、今では全てパソコンに入力しているのでそうした手間が省けた。店では極力紙を使わないようにしている」と話す。二世帯同居家族の場合、親と子によって請求先が違うので、一軒でも2件の登録をする場合などもある。
もちろん販促にも利用される。購入後の年数などを調べて見込み客を絞り込み、買い替えの提案を行う。
「現在、甲賀町は下水工事が行われており、トイレを水洗にするための出費で買い控えが起こっている。こうした時期の販促には使用年数のデータの活用が大切」という。一方では同店は町の下水道排水設備指定工事店でもあり、水まわりの設備や工事の仕事も忙しいという状況だ。
修理情報については「入力できるスペースが少ないので、マイクロソフトのアクセスで修理履歴を管理し、HOKUHOKUは請求書発行に利用している」という。
「お得意様専用 御用聞きシステム」ホームページに用意
同店のホームページには「お得意様専用御用聞きシステム」と名付けたページが用意されている。顧客が依頼内容と電話番号を入力して送信すれば、同店のパソコン上で電話番号と顧客コードを使って素早く対応することができる、というもの。修理依頼やカタログが見たい、という内容が送信されてくる。
「お客も店側も時間を気にせずに依頼や返事をすることができるのがメリット。特に当店からFAXする場合、電話と共用しているケースもあり、寝ている時間にベルが響くのはお客に申し訳がない」と話す。
パソコンの販売にも積極的で9月末までの時点で今年は50台のパソコンを販売したという。IT講習会の影響でパソコンを始める年配のお客や、量販店から購入したが、分からなくなり、同店に相談する若いお客もいる。パソコンのサポートはお客が仕事を終えて帰宅した後の午後7時以降が多いという。
昌宏さんは、IT講習会の講師のほかに、8月に発足した「全日本でんき屋ネットワーク協同組合(Dj-net)」の理事として同組合のホームページの作成にも取り組んでいる。顧客管理からネットワークづくりまで幅広く利用されるパソコンは、昌宏さんにとって、もはや手放すことのできない商売道具の一つだ。
伝票入力はパソコンで[昌宏さん]
よしかわでんき店舗
お店紹介 よしかわでんき
店 主 吉川昌身 住 所 滋賀県甲賀郡甲賀町 創 業 昭和24年 従 業 員 4人 顧客登録数 1000件 年 商 5000万円
この記事は雑誌「電気店」2001年12月号に掲載されたものです。