サクラ電化サービス様
当初パソコンなんていじるつもりはなかった 使ってみてありがたさ実感
HOKUHOKUで顧客の製品情報がすぐわかり助かる
昨年末の12月、商戦がいまひとつ盛り上がらない中、サクラ電化サービス(東京都目黒区駒場2−4−3、桜島志浩社長)は注文の納品、年賀状の準備にと、年の瀬の仕事に追われた。「商売を始めて35年、これほど忙しかった年末は初めて」と桜島社長。パソコンの顧客データをうっかり失うという事故を起してつまずいた1年だったが、終わりよければ何とやら。いい正月を迎えている。
「新年はお客のデータを復活させなければ」
と語る桜島社長
パソコンによる顧客情報管理はNECから紹介されたのがきっかけ
店舗は京王井の頭線・東大駒場駅から駒場キャンパスに向かう道路沿いにある。住宅街だが、学生や大学関係者など人通りは多い。
ここ何年も前から個展は開かず、合展にもご無沙汰し、マイペースで商売を続けるサクラ電化サービスだが、昨年はPDPテレビやデジタルハイビジョンテレビ、温水便座などがよく売れ、年末まで注文に追われた。日頃、地元客と築いた信頼が年末になって実を結んだ結果だ。
周辺一帯の家庭には電波対策からCATVが導入されている。以前使っていて、用無しになったテレビアンテナが客づくりの切り口だ。古いアンテナがそのままになっている家に撤去を勧める。通りかかって気が付くと、飛び込みでも提案する。
「それがきっかけで家の中に上がらせてもらえると、さまざまな家電品の使用状況がわかり、点検や買い替えの提案ができる。撤去工事そのものも、工事代金が貴重な収入になる」。
パソコンでお客の情報を管理して経営に役立てるようになったのは8年ほど前から。「パソコンなんて難しくて、いじるつもりはなかった」という桜島社長だが、当時NECから紹介されたのがきっかけでバロン社の顧客管理ソフト「HOKUHOKU」を使い始めた。パソコンは現在使っているもので4台目になる。「使って見ると、とにかく便利な事を実感した。何年何月に買ってもらって、そろそろ寿命かな、という情報が製品別に得られる。忙しくなると、素早くそういう情報を欲しいので助かる」という。
いっしょに仕事をしている実弟の信幸さんや喜代枝夫人はパソコンが苦手。桜島社長も5年ほど前、糖尿病で2ヶ月ほど入院して以来、視力を落としてからマニュアル読みが難しくなり、もっぱら知り合いの工業高校の先生に手ほどきを受けている。「バロン社の渋谷さん(女性社員)にも世話になりっぱなし」という。
うっかりミスでデータ消失 パソコン管理のありがたさ実感
その桜島社長、昨年の5月頃、要らないソフトやデータを削除しようとして、うっかりOSまで捨ててしまい、600件ほど登録していた顧客データが使えなくなってしまった。
日頃パソコンを指南してくれる工業高校の先生に修復を依頼し、2ヵ月後、パソコンはハードディスクの容量が40ギガ(Cドライブ)になって戻ってきた。以前は3ギガだから大幅に力強くなった。加えてバックアップ用にDドライブにも3ギガ分の容量がある。
お客のデータは幸い、夫人が几帳面に購入履歴などを台帳に記録していた帳面や保証書があったのでとりあえす、電話番号から住所を入力できるソフトも使い、夫人が読み上げるお客の情報を入力して200件ほど復帰させた。あらためて検索が容易なパソコンによるデータ管理のありがたみを感じながら「残ったデータを入れ直し、体制を整えたい」という。
日立家電のサービスマンから昭和42年に独立して店を開いた。「技術屋といっても真空管の技術。トランジスタやデジタルの技術はとてもむずかしい」という桜島社長だが、「最近になって思うのだけれど、仕事が好きでね。仕事さえやっていれば、辛いこと、忘れちゃうんだよね」。
病気をして入院して以来いい年がなかったが、昨年は夫婦の給料を減らし、遅れ気味だった信幸さんの給料を払ってもわずかだが利益を出せた。それでも「いい時は短くて、悪い時は長いもの。この後、ガタンと悪くなるかもしれない」と気を引き締めている。
「決して得意ではない」というパソコンの扱いには、工業高校の先生に手ほどきを受けている
HOKUHOKUを活用して地域に密着した経営を続けるサクラ電化サービス
お店紹介 サクラ電化サービス
店 主 桜島志浩社長 住 所 東京都目黒区駒場2−4−3 創 業 昭和42年 従 業 員 桜島夫妻と実弟の3人 顧客登録数 昨年5月まで登録していた600件を復帰中。現在200件
この記事は雑誌「電気店」2003年2月号に掲載されたものです。