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シグマ烏山様/みのる電気様

--経営-- 2005年3月16日電波新聞掲載

女性が支えるPC顧客管理

東京・世田谷東芝ストアーグループに見るHOKUHOKU(経営支援ソフト)活用法

 東京都世田谷区内の東芝ストアー10店のグループは共同販促のかたわら、バロン社の地域専門電器店向け経営支援ソフトHOKUHOKUを生かしている。地域電気店がパソコンを駆使して、顧客データをキメ細かく経営に生かすのは、当たり前の時代。データの入力や、見込み客リストづくりはじめ、日頃の活用のかなめは店主夫人や女性従業員が担うケースが多い。さまざまな機能をどこまで使いこなすかは店によってまちまちだが、同グループは活用のノウハウを情報交換し、自店にあった活用を工夫している。

ノウハウ共有 −−河野由子マネージャー(シグマ烏山)が講師役

 "講師役"はシグマ烏山(東京都世田谷区南烏山6−4−32、石田利夫社長)の河野由子マネージャー。昨年も2回、夜三時間ほど店主夫妻が集まり、河野さんから手ほどきを受けた。カリキュラムは河野さんのオリジナル。日ごろ、仲間の店の夫人が電話で問い合わせたり、ノートPCを持って立ち寄る店主もいる。
5千件を越す
 同店は世田谷区内の駅前商店街に店舗を構えて29年。従業員は社長を創業以来支える河野さんと男性従業員2人、女性パート1人。
 顧客訪問管理・売上げ管理ソフトHOKUHOKUを採用して9年目。半径500メートルの商圏内でソフトに登録している顧客数はJCBカード客など名前と住所だけの登録分を含めると5千件を超えるが、2500件に合展・個展のDMなど情報を定期的に届ける。そのうち過去2年間で一万円以上購入の稼動客は現在1100件を越える。

シグマ烏山−−売上・在庫管理も

従業員が記入の「お客様情報カード」ためずに入力
 顧客は主要地区と準主要地区、合計16ブロックと商圏外の3グループに分けている。客づくりの重点地区は準主要地区。計画的にチラシを配り、その反応を見る。チラシを配るのは8人の「デリバリーさん」。中には、健康のために請け負ってくれる上得意客もいる。
 こうした顧客管理と営業活動を支えているのが同ソフトだ。データを見て分析し、作戦を練るのは石田社長。分析の元になるデータを用意するのが河野さんの仕事だ。
 売上げを同ソフトの顧客台帳に入力すると、保有台帳にも転記される。地区ごとの見込み客数や稼動客数の増減は担当者別に一覧表にされ、営業の指針である訪問シートになる。日ごろの営業活動で得られた見込み情報も入力され、訪問活動に活かされる。
毎日、男性従業員が記入した、名刺よりひと回り大きなサイズの「お客様情報カード」が河野さんのところに集まってくる。カードの項目は商品、型名、顧客名、住所、電話、訪問日と見込み度、そして「ひと口メモ」。このメモが、次回アプローチのヒントになる。
 これらの情報データはパートの女性が入力する。「大事な情報をためずに入力することが顧客データを活用する秘訣。ためると入力が大変。入力が漏れていると、データの鮮度が落ちて活用が鈍くなります」と河野さん。
 採用して丸8年たち、ようやく販売活動にデータを活用できるようになってきた。昨年2月、購入してから7年経過した洗濯機の保有客を対象に行った提案活動は、200件の見込みリストから12台の成約につながった。
 同ソフトは売りたい商品の見込み客リストが引き出せ、売上げ・売り掛け、仕入れ、在庫管理が連動して行える。地域店には心強い"助っ人"だが、顧客情報の入力が確実になされなければ、生きた見込みリストは出てこない。数多くの優れた機能も、どのレベルまで活用するかは販売店によってまちまち。
 販促グループを組む他の東芝ストアーも全店が同ソフトを採用し、手書きの顧客管理台帳を卒業した。河野マネージャーは皆がソフトの機能を使いこなせるように講習会の講師を買って出ている。
 「パソコンは素人」という河野マネージャーは、テキストを読んで勉強することはしない。分からないことがあると、その場でバロン社に電話で聞き、使い方を身につけてきた。

石田社長・河野マネージャー

二人三脚で顧客データを活用する
シグマ烏山・石田社長(後方)と河野マネージャー

お客様情報カード
日常の営業活動で得られる貴重な顧客情報
をメモするシグマ烏山のお客様情報カード

みのる電気−−データはSDカードで持ち運び

美智子夫人 3台(PC)使いこなす
 仲間の店主夫人は皆、「河野さんの授業は分かりやすい」という。みのる電気(東京都世田谷区世田谷1−14−18、計良実社長)の美智子夫人もその1人。グループが採用する以前にHOKUHOKUに出会っている。
 メーカーの顧客管理支援システムから、即効性のある自店でのパソコン管理に変えた。それまでの顧客情報をテキストデータに変換して登録し直せたのが6割、修正や加筆が必要な部分を半年近くかけて整備した。学生だった息子の一幸さんが後押しした。
 「パソコンのキーボードを触ったことがなかったので、初めは人差し指。必要に迫られてだんだん慣れてきました」という。
 現在、春、夏、冬の個展と暑中見舞、年賀状の年間5回、情報発信のあて名シールを打ち出す。「在庫は見渡せる範囲の店内分が主なので、パソコンに入力するほどでもありません」と在庫管理はやっていないが、顧客の手持ち商品情報が接客応対の第一段階で力を発揮している。
 登録されている顧客から電話がくると、その顧客の名前が画面に現れる。エンターキーを押すと、手持ち商品のデータ画面が出てくるので、電気製品の調子が悪い症状によって素早い対応ができる。サービス会社(東芝テクノネットワーク)と契約し、インターネットで得られる技術情報を見ながら外で営業中の計良社長と連絡を取り、部品の手配や現場直行の判断も早めに出来る。
 「ファクシミリの電池が欲しい」「玄関の電球が切れた」など日常よくある注文は、製品の型番や仕様を聞かなくても対応できるので顧客から喜ばれる。
 「店に来られたお客さまの名前が浮かばないことって、よくあります。滅多にお会いしない方やいつも見えている奥さまのご主人とか。お名前は失礼になるので聞きにくいですが、電話番号をお聞きすると、あとで確認するのに便利です」。
 同店は昭和55年創業。計良社長と美智子夫人、従業員の鮎川さん夫婦の4人体制。顧客登録のうち、稼動している800件ほどを対象にした地区別巡回リストを元に鮎川さんの奥さんが情報を届けている。売上げを元に顧客情報を日々入力しているのは美智子夫人。3台のパソコンを使いこなす。レジカウンターの背後にデスクトップが1台。電話や来店客の応対用のノートPCがカウンターに1台。さらに、夜や休みの日に自宅でデータ入力ができるように1台。データはSDカードで持ち運びする。
 昔、地域電器店は火事になったら真っ先に顧客台帳を持ち出せと言われた。みのる電気にも、かつての顧客台帳ファイルが30冊ほど残っているが、「今はSDカード1枚。これだけは肌身放さず大事にしています」と美智子夫人は話している。

美智子婦人・鮎川さん
「HOKUHOKUは、なくてはならないツール」という
美智子夫人(左)と巡回活動に生かす鮎川さん

売上伝票
みのる電気の売上伝票。
顧客情報の元になる。

 シグマ烏山の石田社長は現在65歳。48年間、地域で家電製品の販売を続けてきた。この春、高卒の新人を1人採用する。
 「量販店が勢力を増すばかりでは口惜しい。せっかく夢を抱いて就いた仕事だ。常に前向きに経営を延ばしたい。地域専門電器店の武器である技術がお金で評価され、技術営業が確立できる時代にしたい。HOKUHOKUはその土台」と話している。

この記事は電波新聞2005年3月16日に掲載されたものです。

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