ステップ・ニッシン様
HOKUHOKUは無くてはならない貴重な戦力 パソコン事務作業は夫人が一手引受け
電器店用の顧客管理ソフトHOKUHOKUの前身はZAKUZAKU。世に出て15年以上になる。ZAKUZAKU時代から活用し、無くてはならない経営のツールとしている電器店主が少なくないが、ステップ・ニッシン(東京都清瀬市中清戸3-255)の森勉社長もそのひとり。顧客データはノートパソコンに入れて顧客訪問の際に役立てているほか、訪問リストは主婦パートが顧客巡回するベースにもなっている。長年パソコンに慣れ親しんだ経験が販売にも生かされている。
HOKUHOKUとの出会いは15年前という森社長
バロン社安田社長宅で意見を交わしたことも
HOKUHOKUとの出会いは古い。前身のZAKUZAKUを活用し始めたのが、昭和62年の秋。15年前になる。
それまで自分で市販のソフトを使っていたが、今ひとつ使い勝手が悪いと感じていた時、NECから紹介された。
バロン社の安田社長の自宅に足を運び、顧客管理ソフトとしての組み立てについて意見を交わしたこともある。
システムを立ち上げたのは日那江夫人。当時、台帳で管理していた顧客数は800軒ほどあったが、1ヶ月かけて入力した。現在でも日々の情報やデータの入力は日那江夫人がこまめにメンテナンスしている。
顧客管理のほか在庫管理や請求書発行などパソコンの事務作業は夫人が一手に引き受けている。現在はHOKUHOKUに変わったが、無くてはならない貴重な戦力だ。
日那江夫人はHOKUHOKUに顧客データを入力する一方、手書きの顧客台帳も作っている。「パソコンはいつも電源が入っているとは限らない。とっさに調べたいことがある時、台帳はそれなりに便利」と森社長。
一方、HOKUHOKUのデータはノートパソコンにも入れ、顧客を訪問する時も持参して、いざという時に詳しい情報を確認するのに役立てるなど、状況に応じてそれぞれの良さを生かしている。
手作りチラシで「5つの資格」をアピール
現在、登録している顧客数は1100件だが、1年以内に何らかの家電品を購入してくれる稼動客は「そのうち250軒ほど」と森社長。
隣にあったスーパーが閉店して人の流れがかわったこともあり、稼動客を増やすことが当面の課題だ。顧客管理はデータを活用してこそ意味がある。
そこで今、森社長は自店の強みを紹介した手づくりチラシによるPR活動に取り組み始めた。チラシは主に勤続15年になる主婦パートの“パナれでぃ”、花田美佐子さんが顧客データを元に訪問する時、配り始めている。
チラシのタイトルは「暮らしに関するあれこれ。資格認定店にお任せください」。 第一種電気工事士 電話アナログ第二種 電話デジタル第三種 ガス機器設置スペシャリスト 給水装置工事主任技術者の5つの資格を紹介している。
特に給湯器は「中は電気でコントロールされています。電気を直すのは訓練を受けた電気屋の仕事です」と、強調している。
森社長は昨年暮、ガス可とう管や水道管工事をできる資格を取った。「以前はガスや水道は畑違い、給湯器は電気屋が扱う商品ではないと敬遠していた。しかし、給湯器は中身を見ると電気製品。資格も取れたので、お客の家を丸ごと任せてもらうつもりで積極的にPRし始めた」。
顧客管理のために始めたパソコンだが、お客にも教えたり、インターネットの設定をしてあげられるようになり、販売にもつながるようになっている。
顧客の年代層は森社長といっしょに高齢化しているが、パソコンに関心をもち、海外にいる家族とのメール交換などをやりたいというお客は増えている。
パソコンを販売した時は、インターネットのプロバイダーを紹介し、メールを出せるようにセッティングしてあげる。
年配だけに、ちょっとしたことでもわからなくなると、電話コールが入り、足代程度の料金で何度も足を運ばなければならないが、そうした対応ができるのも地域店ならでは、と割り切っている。
「なかなか大変だが、パソコンも地域店の時代が来たと実感している」。これもHOKUHOKUを使ってきたおかげでもある。
今やパソコン管理は店の経営に不可欠
チラシで「資格認定店におまかせください」
と強力アピール
「5つの資格」で顧客との密着度を高める
ステップ・ニッシン
お店紹介 ステップ・ニッシン
店 主 森 勉 社長 住 所 東京都清瀬市中清戸3-255 創 業 昭和50年 従 業 員 森社長、日那江夫人・据付を手伝う男性パート 顧客巡回女性パートの4人 顧客登録数 1100件
この記事は雑誌「電気店」2002年7月号に掲載されたものです。