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共栄電機様

パソコンを生かした顧客管理は世代交代の貴重なツール

 後継者不足は地域電気店の悩みの一つ。2世が就業している店は全体の2割というデータもある。貴重な2世をいかに育てるか。一方店主とともに顧客も高齢化に。家計の主導権が若い世代に移ると、客離れする。経営と顧客、ふたつの世代交替をどう乗り切るか。今回は、パソコンを生かし、顧客データを活用して地域店が直面する課題に取り組む「共栄電機」の事例を紹介する。

近藤社長(右)と賢悦さん

近藤社長(右)と賢悦さん

経営と顧客、ふたつの世代交代をホクホクが支援、
パソコンが世代交代の橋渡しをスムーズに

 大館市は秋田県の北部にある。人口6万8千人。かつては全国一の鉱山町で栄えたが、現在、農林業が中心。平成7年暮、東北ケーズ(本社=福井県郡山市)が「大舘パワフル館」を出店。9年、デンコードー(本社=仙台市)が市内にあった2店舗を統合し「スーパーデンコードー大舘店」をオープン。今年5月には修理専門店「Mr.コンセント」も設けた。
 一方地域電気店は秋田県電機商業組合大舘支部の結束力の強さで知られる。会員は47店。年2回の組合主催の合展や修理と納品・設置を支援する協業センターも開設している。
 メーカー系列グループのうち、ビクターショップ8店でつくる「大舘ニッパー会」が全国のビクターグループのモデル的存在として健在だ。
 同会は2年前の平成9年春、6店がデータベースマーケティングを構築するため、パソコンを導入。バロン社の顧客管理ソフト「ホクホク」を活用し始めた。メンバーの一人、共栄電機の近藤勇悦社長もそれまでMSXの顧客管理専用プログラムに登録していたデータと帳簿から600件を移した。
 「パソコンが商品を売るわけではない。使用年数を基準に機械的にリストアップした見込み客も当て外れになることが多い。自分のコンピュータの方が頼りになることもしばしば」。
 そう語る近藤社長がパソコンに期待する点がふたつある。息子の賢悦さんへの世代交替、そして自分とともに歳を取った顧客世代交替にパソコンが橋渡しをしてくれそうだと感じている。
 昭和50年に創業した同店は近藤社長、芙美子夫人、賢悦さんの3人体勢。顧客の情報を入力したり、アウトプットの操作は賢悦さんの担当。プライスカードの印刷やメールを使った情報入手など顧客管理以外にも活用している。
 ビクターの2世研修を受け、店に戻って10年になる。店内の一角にあるカーAVコーナーは「経営」の練習場所。同世代の若い客作りも進んできた。古い顧客の中にも近藤社長より賢悦さんを指名する客も増えている。

電話番号で顧客データを検索できる「ホクホク」は強力な助っ人

  「古くからのお客でも電話番号を聞いて顧客データを引き出すとスムーズに対応ができる」。賢悦さんにとって、「ホクホク」は強力な助っ人だ。
 「コンピュータの方が頼りになる」という近藤社長も、久しぶりに会った客だと、顔と名前が一致しないケースが増えてきた。簡単に電話番号で履歴が検索できる点は高く評価する。 パソコンによる顧客管理は顧客情報を生かし、的確な販促活動で効率よく売上につなげるのが目的であることはいうまでもない。
 ニッパー会の6店は導入後、日本流通研究所の北島コンサルタントを講師に4回の研修を重ねてきた。テーマは稼動率に応じた顧客のランク付けとアプローチ。近藤社長がパソコンに期待する、もうひとつのポイントがここにある。
 ランク分けは購入金額と頻度によってA、B、Cの3つに分ける。Aランクは150万円以上の購入客、Bは30万円以上、Cはそれ以下。さらにA、B、Cとも過去一年以内、三年以内、三年以上に3分類している。
 課題はBランクの客を最優良客の「A」に引き上げること。販促活動の照準もここに当てる。問題は「C」。中でもここ三年以上、小物商品ばかりで30万円未満に「Cの3」客をどうするか。
 共栄電機の場合、600件のうち、この「Cの3」客が170件ある。全体の3割弱。売り出しのDM代だけでも結構な金額。経営効率の面では無駄とも見れるが、近藤社長は「Cの3」客にこだわる。世代交替している顧客に将来の期待を持っているためだ。
 「人口が少ない田舎でも競合店も多い。新規客を開拓することの大変さを考えたら、ご無沙汰客は大事。歳取った親は大型商品を息子たちに任せるから、小さいものしか買わないが、量販店に足を向ける若い世代も何割かは、やがて地域店を評価する歳になる。」
 「ホクホク」を使いだいして3年。立ち上げ時に入れたデータに以前の大型商品が入力されていないケースもある。「Cの3」客が突然大きい商品を買うこともある。3年、5年先、賢悦さんがさらに力をつけ、「ホクホク」の内容も充実した頃、共栄電機のデータベースマーケティングが完成しそうだ。

入力風景
共栄電機様

お店紹介  共栄電機

店   主  近藤勇悦社長 
住   所  秋田県大館市池内 
創   業  昭和35年 
従 業 員  3人 
顧客登録数  約600件

この記事は雑誌「電気店」1999年9月号に掲載されたものです。

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