ミヤザキ電機様
デオデオの専用端末と融合図ってHOKUHOKU活用
得意の修理・工事分野は購入履歴データが手助け
デオデオのFC店である岡山ネオポリス店(ミヤザキ電機、岡山県赤磐郡山陽町桜が丘西、宮崎義和社長)は、経営管理にパソコン端末を利用し、業務の効率化とローコスト化を実現している。そのツールのひとつが「HOKUHOKU」(バロン社)。また、デオデオの専用端末(POSシステム)との融合化も図っており、自店と顧客間の情報の流通度を高めた活動で、新たな顧客層をつかもうとしている。
宮崎社長
大小合わせて月100件程度の修理をこなし、高度な技術力を裏付け
PCを核に進む地域家電店のIT化。その意識は年々高まっており、いまやPC活用に関しては定着期に入ってきた感すらある。最新情報の収集、在庫確認や発注のツール、データベースとしてなど、その活用法は幅広く、販管費の省力化が進む中で、IT活用の意義は強まっている。
同店でも、在庫管理、商品情報、修理情報、販売実績や顧客の所有商品といったデータベースを生かした見込みアップなど、PC利用による基幹業務の円滑化を図っている。
同店は、同社長と子息の博路店長の2人体制。同社長は、”オーディオ好き”で、もともとはAVの販売にも力を入れていたこともあり、全体的には修理・工事業務が得意。博路さんは、今から12年前に入店し、同様に技術的な側面から顧客をつけてきた。同店が月にこなす修理依頼は、大小を合わせて100件程度で、この数は2人の技術力を裏付ける数字と言えるだろう。
「(HOKUHOKUは)修理のときに商品の型番が即座に分かるのが良い。過去の購入履歴があれば、いちいち足を運ぶ必要も無い。パソコンには修理の概要などを入れてあるので、図面もすぐに引っ張り出せる」(同店長)。
こうして修理業務の迅速化を図っているというわけだ。
独自のルートである住宅設備機器商品の仕入れにおいても、このHOKUHOKUが入る端末を使って発注をおこなう。
顧客希望で今後は電子メールを連絡手段として生かす
HOKUHOKUはメーカーからの紹介を受けて導入を決めた。その前には「ZAKUZAKU」の活用も経ており、約20年間、一連のソフトを生かした業務を展開している。
現在はデオデオDFSということで、事務所にある(HOKUHOKUが入る)PC以外には、デオデオ専用の端末が、レジカウンターに設置してある。仕入れ商品の受発注がリアルタイムで行えるほか、イベント前には、デオデオカード会員相当分のDMが迅速に発送されてくるなどの利点があるそうだ。
古くから付き合いのある客の中にはデオデオカード会員でない顧客もいる。この数は実稼動でおよそ600世帯あり(今後カード会員への引継ぎ対象顧客となるが)、事務所側のPCにデータ化されている。
イベントで会員以外の顧客も呼び込みたい場合には、その中から見込み分を搾り出し、デオデオにDMを別発注するという使い方をしており、デオデオ専用端末と融合した形での活用が実現している。
今後の課題のひとつは、客の持つメールアドレス管理。「お客さんの中で、メールアドレスを置いていく人が出てきた。メールで商品情報を流してほしいという人もいる」と同社長。
地域密着活動が主体である同店だが、ここ数年でデスクトップを中心にPC購入の相談や、実際に購入するケースが増えてきた。店頭展示はしていないが、販売台数が5台以上という月もある。
こうした背景を受け、早々にメールアドレスをデータベースに取り込み、提案販売、顧客との新たな連絡手段として生かしていきたい考えだ。
入力風景
ミヤザキ電機店舗
お店紹介 ミヤザキ電機
店 主 宮崎 義和 住 所 岡山県赤磐郡山陽町桜が丘西 創 業 昭和53年 従 業 員 2人 顧客登録数 1300件(HOKUHOKUで) 年 商 約7000万円
この記事は雑誌「電気店」2002年1月号に掲載されたものです。